リフレ上越 助成金不正受給に2人が関与 証拠隠滅も

「くわどり湯ったり村」などを運営する上越市の第三セクター、リフレ上越山里振興が雇用関係の助成金3900万円あまりを不正に受け取っていた問題で、不正受給には2人の職員が関わっていたことが担当弁護士の調査結果でわかりました。弁護士によりますと2人は不正を認めていて、会社ではこの2人に損害賠償請求を含めて厳正に対処するとしています。

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リフレ上越山里振興は「くわどり湯ったり村」、「ヨーデル金谷」、「ゆったりの家」を運営する上越市の第3セクターです。コロナ禍の令和2年4月から去年7月までの、およそ2年3か月にわたり、施設を営業していたにも関わらず休業中とうその申請を行い「雇用調整助成金」と「緊急雇用安定助成金」、あわせて3900万円あまり不正に受給していたことが、去年12月に新潟労働局の調査で明らかになっています。

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このほど担当弁護士による調査が終わり、平井民夫社長と弁護士が9日(木)に会見を開き結果を説明しました。

それによりますと不正受給に関わったのは経理担当を含む2人です。2人は不正受給するためにシフト表や従業員の出勤簿について実務用と申請用の2種類を作っていました。2種類の内容は大きく違っていたということです。不正受給したお金はアルバイトやパート合わせて15人のうち、少なくとも5人以上に実際に働いた時間や日数を上回る金額を給与として支払っていました。

2人は給与が上乗せされたスタッフに対し「コロナ禍がなければ働けていた差額を補てんする制度を活用した」と説明していたということです。

また弁護士は、不正受給したお金は会社の負債の返済や施設の運営資金などにも充てられたと推測する一方で、経理の処理が不適正に行われているかは確認できなかったとして、私的な利用は考えにくいと話しました。

去年8月に行われた労働局の調査後、2人のどちらかが「くわどり湯ったり村」の予約受付表などを破棄していたことが分かり、証拠の隠滅を図っていました。弁護士は調査結果を踏まえ、不正の動機は雇用を維持するために意図的に行われたと見ています。

一方、不正をどちらが指示したかについて、2人の主張は食い違っています。

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平井社長は調査結果を7日(火)の取締役会で報告したことを明らかにし、当初、不正受給は「担当職員が1人で行ったと」いう発言を2人だったと訂正しました。そのうえで、2人の役職や関係について、平井社長は「申し上げられない」と明かしませんでした。平井社長は2人に損害賠償の請求を含めて今後協議のうえ厳正に対処するとしています。

また平井社長は会社や自身の責任ついては「不祥事を起こしている代表(会社)として経営の資格がない。物事が解決したうえで(自身の進退も)市と協議したい」と述べました。

不正受給を巡り、会社は先月31日、緊急雇用安定助成金790万円あまりを新潟労働局に返還しています。

 

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一方、リフレ上越山里振興の経理担当の代理人である別の弁護士も9日に会見を開きました。

その中で、不正受給に関わった2人は経理責任者と支配人であることを明かしました。

弁護士によりますと支配人と経理責任者でそれぞれ1500万円ずつを会社に支払う意思があり、その一部は、すでに緊急雇用安定助成金の返済に充てられたということです。そのうえで弁護士は残りの返済について、株主である上越市と市議会で検討する必要があると話していました。

市によりますと残りの返還額は今年3月末に支払った場合で、およそ4100万円になるということです。

記事参照元:上越妙高タウン情報

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