上越市西城町3の「高陽荘」9月末で閉館 42年にわたり教職員や市民が研修や宴会で利用

一般財団法人新潟県教職員互助会が運営する上越市西城町3の会議、研修、宴会施設「高陽荘」が2024年9月末で閉館する。1981年12月のオープン以来、上越地域の教職員の研さん、親睦の場だけでなく、会合や宴会など一般利用も多く市民に親しまれてきたが、教員の働き方改革やコロナ禍の影響で利用者数が減少し閉館が決まった。

9月末で閉館する高陽荘(上越市西城町3)

同館は県内公立学校教職員の福利厚生施設として開館。1階が駐車場と機械室の3階建てで、約100人が利用できる会議・宴会場をはじめ、大小の会議・宴会場、バス・トイレ付きの客室10室があった。その後客室を会議・宴会場に改修して2006年に宿泊を取りやめ、和室も含め大小7室の会議・宴会場で貸館事業を行ってきた。

教職員の研修会や会議、懇親会を中心に、高田駅にも近く駐車場(50台)もあることから、一般市民も各種会合や宴会、趣味サークルの活動の場などとして利用していた。

教職員を中心に会議や宴会などが行われてきた

同館によると、互助会会員となる教職員が年々減少しているほか、近年の教員の働き方改革による研修や懇親会の減少に加え、コロナ禍でさらに激減。10年前の2014年度には年間約2万5000人の利用があったが、コロナ禍の2020年度には半数以下の約1万人にまで減った。2022年度に約2万人にまで回復したが、光熱水費の高騰や各種コストの上昇もあり収益が悪化していた。

本年度に入って理事会や互助会館運営検討会で今後の運営について検討し、オンライン会議の定着などで利用形態が変わり、利用者数の大幅な回復が見込めないことなどから営業継続は困難と判断した。

閉館に先立って3月末で宴会利用を終了し、4月以降は会議と弁当利用のみとなり、9月末で営業を終了する。

関澤博支配人は「先生方やお客様に感謝の言葉しかない。最後まで『目配り・気配り・心配り』を職員一同で心がけ、閉館したい」と話した。

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記事参照元:上越タウンジャーナル