「なおえつ浜茶屋組合」が高田城址公園観桜会に出店 能登半島地震の津波被害乗り越え今夏の営業をPR
2024年元日に発生した能登半島地震による津波で海の家が流されるなど甚大な被害を受けた新潟県上越市の「なおえつ海水浴場」。同海水浴場で海の家を営む「なおえつ浜茶屋組合」は高田城址公園で開催中の「第99回高田城址公園観桜会」(〜4月14日)に初めてグルメブースを出店し、今夏の営業を広くPRしている。
7軒の海の家が立ち並び、毎年家族連れらを中心ににぎわう同海水浴場が元日に発生した津波に飲み込まれた。砂浜に置かれた小屋や資材、トタン、家財などが波に流され、海岸には大量の漂着物が流れこんだ。被災直後、組合員が市や県などの関係者とともに集まり、現場を確認。漂着物の撤去など、後片付けに日々追われた。砂浜に散乱したものの中には水難を逃れて利用できるものも多数あり、組合では今夏の営業を決めたという。
被災当時、木材などが散乱した砂浜を見つめながら「どうしたらいいのだろうか。夏の営業にたどり着けるかどうかもわからない」と肩を落としていた桑原尚二組合長(59)だったが、PRをかねた今回の出店では「『大変だと思うけれど頑張って』と声を掛けてくれる。本当にありがたい」と感謝する。
観桜会会場での出店は上越グルメを販売している「上越うまいもの物産展」で、高田城三重櫓側の極楽橋近くにある。ブースでは酒のつまみにおすすめというしょうゆベースの甘辛い味付けの「ホルモン焼き」(500円)、海鮮塩焼きそばにクラムチャウダーをかけた「謙信公義の塩ホワイト焼きそば」(700円)を販売している。このほか、観桜会会期間中のいずれか1日、上越沖のカニを使った「カニ汁」も販売する予定だ。
桑原組合長は「夏に営業することを広く知ってもらいたい。花火を上げ、カニ汁まつりなども企画する予定。なおえつ海水浴場に足を運んでほしい」と話していた。
記事参照元:上越タウンジャーナル