上越市教委が加害者に情報伝える 被害児童の保護者「望んでいない」 学校でのいじめ対応
上越市立小学校で起きたいじめの対応を学校や市教委が怠っていたことを上越タウンジャーナルが報じた記事について、市教委は2024年7月11日、この事件の加害者を集めて事案の対象者であることを伝えた。被害者側はこうしたことが加害者側に伝わることを強く拒んでおり、上越タウンジャーナルは特定につながる情報を最大限秘匿して報じていた。被害者の保護者は「なぜ加害者にわたしたちだとばらしたのか」と市教委に抗議した。
記事は、いじめに対する学校と市教委のずさんな対応を報じたもので、市教委は12日午後に市議会への報告と記者会見開催を予定している。前日の11日夜、市教委は加害者の保護者を集めて、報道の対象となった事件の当事者であることを伝えた。
加害者に情報を伝えてほしくないという被害者側の意向は、上越タウンジャーナルに伝えられていて、市教委も度重なる面談の中で知っていた。
市教委の白石聡教育部長は取材に対し「被害者の意に沿わない結果となったが、公表を前に事前に被害者、加害者双方に確認する必要があった」と話した。
被害者の保護者は「学校名や個人情報はもちろん、特定につながる具体的な内容を伏せた報道だったのに、市教委がどうしてこういうことをするのか意味が分からない。せめて事前に相談してくれればよかったのにそれもなかった。いじめそのものへの対応もでたらめだったのに、さらにこんな目に遭うとは信じられない」と話している。
記事参照元:上越タウンジャーナル