20回の節目で最後に 上越市南本町3雁木通りフェスティバル 演技や演奏、ブース出店 通りににぎわい

練習を重ねてきた軽快なダンスを披露する南本町小の児童たち

上越市南本町3の雁木通りを歩行者天国にして開かれる秋の名物行事「雁木通りフェスティバル」が9月29日、20回の節目を迎えて大勢の人でにぎわった。2003(平成15)年に始まって以来、武者行列や仮装大会などを企画し、地域の元気を発信してきたが、時代の流れもあり、現在の形では今年で最後になるという。

南三世代交流プラザ運営協議会(大塚誠会長)の主催。21年前、当時の南本町小児童が発案して雁木通りまつりの名称で始まった。地元の園児や小中学生、町内会、活動グループ、事業所などが参加し、地域の活性化と雁木という文化遺産の魅力をつないできた。

同協議会によると、働き方改革や少子高齢化が進む中で、多くの子どもたちに参加を依頼する形での継続が難しくなった。コロナ禍中断による出店数の影響や予算運営上の問題もあって、「苦渋の選択」で20回を最後に幕を閉じることを決めた。来年以降は縮小し、形を変えて実施するとしている。

南本町3の通りにさまざまなブースや飲食の露店が並んだ

テープカットに続いて、大塚協議会長(76)は「長きにわたり地域、関係機関、協賛事業者皆さんの支えで継続でき、厚く御礼申し上げたい。皆さんの心に残るように、大いに楽しみ、良かったねと思い出になってもらえれば」とあいさつした。来賓の中川幹太市長は祝辞で「雁木通りをはじめ地域の歴史、文化が次代へ引き継がれていくことを願う」と望んだ。

最初の方で出演した南本町小児童は歌やダンス、青田川クイズを披露した。地域イベントでの発表に仮澤蒼生君(5年)は「練習してきた成果をちゃんと出せた。この地域に住んでいる人たちに見せられて良かった」と喜んだ。通りには30店以上の飲食や雑貨品、木工広場、消防団、事業所などの各ブースが並び、にぎわいを見せた。

記事参照元:上越タイムス電子版