春日山観光拠点施設の建設候補地は埋蔵文化財センター周辺 上越市通年観光計画
新潟県上越市は、中川幹太市長の看板公約である通年観光計画の春日山観光拠点施設について、同市春日山町1の市埋蔵文化財センター周辺を現時点での建設候補地としたことを明らかにした。2025年2月12日の上越市議会文教経済常任委員会所管事務調査で示した。
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春日山、直江津、高田の3か所を重点地域とし本年度から7年間で49億円の事業費を見込む通年観光計画のうち、上杉謙信の居城だった春日山城跡の周辺に建設する観光拠点施設は、目玉の施設整備。概算事業費は約21億円となっている。
市の説明によると、当初から想定されていた埋文センター周辺を含め、山城である春日山城全体の眺望が良いとして地元などから推す意見がある春日橋(大豆)周辺、謙信公大通りつき当たり(大豆1)、春日山ゲートボール場周辺(同)の計4か所を比較。史跡指定地域の外にあり、土地取得の必要ない埋文センター周辺を適地とした。同所からは春日山城全体は見えないが本丸と天守台が見え、ほかの3か所は土地取得費が必要だったり、施設建設が難しい史跡指定地域内や追加指定の検討地域だったりするという。
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延べ床面積は1500平方mを想定し、春日山城の最大の特徴とされる山城の東裾野に1.2kmに及ぶ堀と土塁からなる総構(そうがまえ)に隣接する。妙高市のいもり池湖畔に立つ「妙高高原ビジターセンター」のようなイメージで、飲食や物販、観光案内などのスペースや謙信や春日山城の解説展示などを検討している。
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議員からは「(別の候補地を推す)声が地元から上がっている」「レジャーという観点から山城の全体像が見える方が分かりやすい」などの意見があった。市魅力創造課は「いただいた意見も踏まえ、今後、総合的に検討する」としている。
通年観光計画は、本年度は当初予算で8661万円を計上し、春日山城跡のスギの伐採や直江津屋台会館の活用策を探る社会実験をはじめ、重点地域の個別の計画策定を行っている。
観光拠点施設の建設候補地
記事参照元:上越タウンジャーナル