上越市議会3月定例会 賛成にも指摘と注文 新年度予算可決し閉会
上越市議会は3月定例会最終日の28日、本会議を開いた。中川幹太市長就任後初の当初予算編成となった令和4年度一般会計予算案、指定管理者の指定など提出された議案を全て可決し閉会した。
令和4年度一般会計予算案は977億8239万円で、第三セクター等改革推進債の借り換えなどにより前年度当初比4・6%増。採決では共産党の反対討論に続き、創風、公明党、久比岐野、みらい、政新クラブの5会派が賛成討論を行った。
賛成多数で可決したが、賛成討論の中には「五つの視点と八つの(公約)プロジェクトにおいて、その考えの背景、内容、進め方などについてまだまだ市民の理解と共感を得るには十分でない」「『地域独自の予算』について、急ぎ過ぎて失敗しないように職員、市民と精力的な意見交換や協議を重ね、慎重に進め、納得のいく予算になるよう取り組んでもらいたい」といった指摘や注文が相次いだ。
同予算案に対し今定例会を通じて苦言を呈していた宮越馨氏(無所属)は、採決を棄権した。その理由について、報道機関の取材に「市長選挙での(自身と中川市長の)政策協定の重要性を十分認識されないままで編成された予算案は、市民置き去りの予算案であり、積極的に認められるものではない」と話した。
請願では、子どものマスク着用に関する内容の「上越市の子どもたちの心身の健全な成長、発達のための教育活動を求め、それに関わる多様な考え方や選択を尊重することを求める」請願を、閉会中の継続審査とした。
中川市長は議事日程終了後のあいさつで、「今後の市政運営の大きな流れを方向付ける主要計画の策定、さらに八つの公約プロジェクトと人事改革プロジェクトについて、スピード感を持って議論を進める」とした上で、「これらの取り組みについて、議員をはじめとする市民と対話、議論を丁寧に重ねながら着実に進め、『暮らしやすく、希望あふれるまち』の実現を」と決意を新たにした。
記事参照元:タイムスLite