骨髄移植で救われた糸魚川出身の樋口さんが自ら演じた映画「みんな生きている」 10日からJ-MAXで上映

25歳で急性骨髄性白血病を発症し、骨髄移植を受けて命が救われた経験を基に、新潟県糸魚川市出身の俳優、樋口大悟さん(45)が企画・原案・主演を務めた映画「みんな生きている 〜二つ目の誕生日〜」が2023年2月10日から、上越市のJ-MAXシアターで上映される。翌11日に樋口さんが来場し、正午からの上映前に舞台あいさつを行う。

©2022「みんな生きている 〜二つ目の誕生日〜」製作プロジェクト

映画は、空手講師の桧山大介(樋口大悟)が稽古の最中に倒れ、病院で急性骨髄性白血病との診断を受ける場面から始まる。苦しい入院生活で体力は衰え、空手を失い恋人も去った。「助かるためには骨髄移植しかない」と医師に告げられるが、ドナー(骨髄提供者)は簡単に見つからない。

一方、糸魚川市に住む桜井美智子(松本若菜)のもとに、骨髄バンクから白血球の型がある患者と一致したとの通知が届く。彼女が骨髄バンクに登録したのは独身の頃で、既に結婚して幼い娘もいる。家族はドナーになることに反対する。ドナーと出会うことが禁じられている患者のもどかしさと、1人の命を握っているドナーや家族の葛藤などが描かれる。

糸魚川市のヒスイ海岸から映画撮影がクランクインした(2021年7月7日=提供写真=)

ドナーは糸魚川市の女性という設定のため、2021年にヒスイ海岸、フォッサマグナミュージアム、糸魚川総合病院、糸魚川駅などでロケが行われた。

昨年12月に糸魚川市で行われた先行上映会。スクリーンに映っているのが主演の樋口さん、左が両沢監督

昨年12月10、11日には糸魚川市のビーチホールまがたまで先行上映会が開かれ、2日間で約700人が来場した。舞台あいさつに登壇した両沢和幸監督は、「自分がドナーだったらどう決断するかという視点で脚本を書いた。役に立つなら見返りを求めず提供する人がいることを知った。この映画をどこかでドナーの人が見てくれたらうれしい」と述べた。直前の検査で新型コロナへの感染が判明した樋口さんは、東京の自宅とオンラインでつないで登場。「ふるさと糸魚川の人に最初に見ていただけて、心からうれしく思う」と声を詰まらせながら話した。

映画は2月から全国で順次公開される。県内では上越市のJ-MAXシアターと新潟市のイオンシネマ西で、いずれも10日から上映される。

記事参照元:上越タウンジャーナル

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