打ち寄せるイワシ累々、回収作業追いつかず、糸魚川市筒石海岸

 糸魚川市の筒石漁港海岸で7日に大量の漂着が確認されたイワシの死骸は8日から、同市能生の笠原建設(鈴木秀城社長)による回収作業が始まった。手作業でトンパックに詰め、重機で運搬しているが、波の動きによって陸にあるイワシの数が変動するため、対応に苦慮している。

寄せる波に運ばれて次から次へと打ち上がるイワシを手作業で集め、トンパックへ(9日)
イワシを詰め込んだトンパックを重機で運搬(同)

 9日は約40人態勢で午前8時30分ごろから午後4時30分ごろまで作業。午前中は陸に上がったイワシが比較的少ない状態だったが、午後の作業では打ち寄せる波に運ばれて数量が大幅に増加した。

 昼休憩を終えて戻ってきた作業員からは驚きの声が上がった。前日の作業にも参加したという男性社員(22)は「次から次へとイワシが打ち上がってくる。もう、一生分の魚を見たような気分」と苦笑いだった。

 市外からの見物人も続出しており、上越市の桑取・谷浜地区から訪れたという女性(85)は「テレビや新聞で大きく取り上げられているので見に来た。すごい数のイワシだ」と驚嘆。地元の筒石地区の女性(85)は「こんな小さな所がこれほど注目されるとは」「(回収作業は)切りがなさそう」と話した。

 県によると、同日はトンパック52袋分のイワシを回収。前日分と合わせると計257袋分となる。残るイワシの回収量は、波の動きの影響で把握するのが難しく、10日の作業人員などについては同日午前に現地確認した上で判断するという。

記事参照元:タイムスLite

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