地域に猫の〝居場所〟を 獣医師が不妊去勢手術 犬猫の保護・啓発「しっぽのなかま上越」

 上越地域を中心に犬や猫の保護・啓発活動を行う「しっぽのなかま上越」は9日、上越市五智5の居多神社前駐車場で野良猫の不妊去勢手術を行った。
対象は、五智3や国府1付近などで捕獲された約15匹の野良猫。長野県の獣医師、松木信賢さんを招き、移動手術車で不妊去勢手術を施した。野良猫は1~2日の待機の後、元の場所に戻される。

長野県の獣医師、松木信賢さんが施術を担当。新潟県では糸魚川市で定期的に野良猫の不妊去勢手術を行っている

 同所では近年、野良猫による糞尿被害や敷地内で子猫が生まれるなどのケースが増加しているという。同団体は地域からの相談を受け、昨年10月に町内会長や行政職員、市議・県議らによるミーティングを実施。対策について協議し、この取り組みになった。
活動の根幹は野良猫を排除するのではなく不妊去勢手術により増加を防ぎ、「一代限りの命を見守り、数年かけて地域から飼い主のいない猫をなくす」という「地域猫活動」の考え方。同団体の共同代表、横山とも子さんによると、寄せられる相談の約8割は野良猫に関するもの。猫の好き嫌いなどにより住民間で野良猫への対応が分かれ、トラブルに至るケースが多いという。

住民協力により野良猫を捕獲。施術後は元の場所に戻される

 横山さんは「野良猫の問題は動物ではなく人の問題。住民が猫の習性や対処を知り、実践することでトラブルは解決できる。そのためにも私たちや地域、行政が協力し、できることをしていけたら」と話していた。

記事参照元:タイムスLite

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