上越市の円形建築「春秋会館」をライトアップ 観桜会に合わせ企画
新潟県上越市本城町の県上越地域振興局に隣接するユニークな円形の建物「春秋会館」をライトアップするイベントが2023年4月1日から行われている。
円形の建物は、県が高田保健所として1964年に建設した。1982年に市が譲り受け、行政庁舎として使用してきたが、その後建物の老朽化に加え、アスベストがあることも判明。現在は使用されていない。再利用にはアスベスト除去や大規模な耐震補強工事などが必要なため、市は取り壊す方針だ。ただ、取り壊しには巨額の費用がかかるため、具体的な日程などは決まっていない。
この建物の有効活用策を考えようと、上越市在住のアーティスト、相馬久人さん(46)が道路を挟んだ向かい側の高田城址公園で開催中の観桜会に合わせ、地元の照明会社の協力を得てライトアップを企画した。
初日の1日には、「水中のシンデレラ」と題し、BGMを流しながらブルーやグリーンのライトで建物を照らした。また底が鏡になった容器に水を張り、上から少しずつしずくを落とし、水紋が波打つ様子を建物に投影した。突如闇夜に浮かび上がった円形建築の幻想的な様子に花見客らが足を止めて眺めていた。
相馬さんは「このユニークな形の建物に関心を持ってもらい、何かに使うことを考えるきっかけになれば」と話している。
ライトアップは2日までで、同日は協力した照明会社「ウエストライティング」(同市藤巻)の演出で行われる。時間は午後7時から9時まで。
記事参照元:上越タウンジャーナル