大潟かっぱ祭り 5年ぶり〝完全復活〟 山車・みこし巡行など町に活気
〝かっぱ伝説〟にちなんだ大潟区の初夏の一大イベント「第38回大潟かっぱ祭り」(同実行委員会主催)が1、2の両日、大潟キャンプ場(四ツ屋浜)をはじめ区内で行われた。今年はコロナ禍前以来5年ぶりに山車と竿灯(かんとう)みこしの巡行が復活。2日間、完全な形に戻って町が活気づいた。
祭りは1987(昭和62)年に旧大潟町町制施行30周年を記念して前身(大潟まつり)がスタート。コロナ禍のため令和2、3年と2年連続中止、4年は縮小して行い、昨年は同巡行はなく1日のみの実施だった。
開会セレモニーで村山秀幸実行委員長は「今年は2日間の完全開催。作業手順も確認しながら、延べ600人のスタッフ、ボランティアが準備してきた。人の力、思いはすごいと感激、感謝している。地域活性化にみんなで取り組む思いが祭りの原点」と話し、成功と安全を祈願した。会場にはかっぱのコスチュームや面、皿を着けた〝かっぱ隊〟も勢ぞろいした。
今年のハイライトは初日夜の山車と竿灯みこしの復活。待ちかねたように13基が出て九戸浜と下小船津浜の東西からそれぞれ出発し、メイン会場の大潟キャンプ場付近で合流。みこしを担ぎ、引っ張る大人や子どもの「わっしょい」のかけ声が通りに響き、笛と太鼓の音とともにボルテージは最高潮に。餅まきには子どもたちがわれ先にと取り合った。大潟町中生徒による初企画のスカイランタン打ち上げは幻想的な雰囲気を醸し出した。
春先から山車やみこしを各町内会で仮組みや修繕をし、この日に備えた。にぎわいを見ながら山車神輿(みこし)担当の村松孝さん(67、下小船津浜)は「5年ぶりなのに皆さん、大したもの。笑顔が見られてうれしい。久しぶりに会う仲間もいて懐かしい雰囲気」とうれしそうに話した。
2日目の日中は雨天となり、名物の水上かっぱ相撲などは中止に。それでも各屋台やブースには多くの人が訪れ、ステージで演舞や演奏などを披露。夜の大民謡流しで締めくくった。
記事参照元:上越タイムス電子版