大の里 糸魚川の6年間で土台 大相撲で花開く 悔しさ胸に成長
大の里(本名・中村泰輝=だいき)は能生中、海洋高に在籍した糸魚川での6年間で大きく成長した。寮生活を送り、稽古に明け暮れ、温かい地域性の中で心身を育んだ。
中学入学時に身長172センチ、体重100キロだった体は、高校卒業時に192センチ、160キロにまで大きくなった。相撲漬けの毎日を過ごし、「内容が濃く、かけがえのないものを得た」と当時、指導者や同期の仲間、先輩、後輩に感謝の思いを表していた。相撲で糸魚川に来たのは、北信越小学チャンピオンだった石川・津幡小時代に稽古を見に来て「覇気や気迫がすごく、衝撃を受けた」からと、自分の意志で決めた。
高校1年時にインターハイ個人戦で準優勝。団体戦のエース、個人戦でも活躍したが、「高校3年間負け続けた。勝って終わったことが少ない。何もうれしいことはない」と言い切っていた。その悔しさを胸に日本体育大へとつなげ、大学1年時の学生横綱、3、4年時のアマチュア横綱の座に結び付いた。
高校卒業時には「大学はあくまでプロへの通過点。プロ(大相撲)で開花できるように」とし、「目標の力士はいない。憧れられる力士になりたい」と語っていた。大相撲界で大きく花開かせ、一身に期待と注目を集める存在に。その言葉は現実のものとなっている。
記事参照元:上越タイムス電子版