石浦(上越市出身)8位 東京パラリンピック競泳視覚障害S11女子50メートル自由形  念願の舞台で力泳

東京パラリンピックは大会4日目の27日、競泳の視覚障害S11クラス女子50メートル自由形に上越市出身の石浦智美選手(33、伊藤忠丸紅鉄鋼)が出場し、決勝で8位に入賞した。上越市では出身の小学校や幼稚園でテレビ応援観戦が行われた。

 4度目の挑戦でつかんだパラリンピックの舞台。東京アクアティクスセンターで行われた午前中の予選では持ち前の力強いドルフィンキックを生かして加速し、終盤、コースの左側に寄りながらも、31秒08と全体の5位で決勝に進出した。

 午後6時すぎからの決勝は前半、得意のドルフィンキックで中盤まで上位争い。ただ、後半に左、右に曲がってしまい、順位を下げた。タイムも31秒78と予選よりも落とした。優勝者(中国・馬佳選手)は、予選で出た世界記録をさらに更新する29秒46の好タイム。

競泳視覚障害S11クラス女子50メートル自由形決勝に出場し、スタートする石浦智美選手(写真:長田洋平/アフロスポーツ)

 レース後のテレビのインタビューで、石浦選手は「前半は良かったが、後半はスピードが落ちてしまった。そんなに緊張はしていなかったが、ちょっと疲れがあったのかな。パラリンピックでみんな上げてきている。金メダルを目標にしていたが、まだまだ実力不足。次につなげていきたい」と話した。

 3歳から上越市藤巻の上越正和スイミングスクールで水泳を始め、北諏訪小在学中の10歳から本格的に競技を開始した。パラリンピックにはこれまで3度、惜しくも涙をのんできたが、日本開催の今回、5月の選考大会で派遣基準記録を突破し、うれしい初代表の座をつかんだ。

石浦智美選手(伊藤忠丸紅鉄鋼提供)

 両目は先天性緑内障、無虹彩症の合併症という進行性の病気で、「小さい頃は文字も見えていたが、今は光の明るさが分かるぐらい」という。視覚障害の最も重いクラスで、公平性を保つため光を通さないゴーグルを着けて泳ぐ。

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