創業約130年上越の老舗料亭「やすね」の名前消える 「OT企画」に商号変更

新潟県上越市仲町2の1894年(明治27年)創業の老舗料亭「やすね」が2022年1月31日、やすねから「OT企画」に商号変更し、128年続いた「やすね」の看板を下ろした。社長は安田浩氏で変更はない。同社は新型コロナウイルスの影響で2年前から宴会場などの営業を休止していたが、長引くコロナ禍の影響で営業再開を断念した。居酒屋2店舗の営業と、学校給食の調理業務は継続する。

やすね
旧「やすね」(仲町2)

やすねは初代安田音次郎が碁会所兼書画骨董商の傍ら、しるこや甘酒などを振る舞う店として開業。初代の名前から「安音」と名付けた。その後料亭となり、上越地方で初めてうなぎ料理を提供するなどした。戦後に名称をひらがなの「やすね」とし、上越地方初のビアガーデンや各種宴会場、結婚式場を備え、1994年には5階建てに増改築した。

また新業態として2007年、初代音次郎の名前を付けた居酒屋「大人の居酒屋かくれ屋おと 仲町店」を建物内にオープン。2010年には西本町4に2店舗目となる「御幸町店」もオープンした。

新型コロナの感染拡大を受け、2020年3月15日から「新型コロナウイルスが終息するまで」として宴会や結婚式などの営業を休止していたが、営業再開を断念した。

建物は冠婚葬祭業などを行うビップ(新潟市中央区)に売却し、会社事務所は移転した。建物内にある居酒屋「おと 仲町店」はテナントとして営業する(まん延防止等重点措置に伴い2月14日まで臨時休業中)。学校調理室で行う業務委託による給食調理業務も継続する。

やすねは老舗料亭の風格と近代的な宴会場で、長年多くの市民に親しまれてきた。OT企画の相澤祥取締役は「120年以上の歴史があり、お客様に建物と“やすね”の名前が結び付いている。去る者は別の名称がよいと判断した」と話した。

*2022年2月10日追記
建物の売却先が判明したので、記事の当該部分を修正しました。

記事参照元:上越タウンジャーナル

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

eight − 2 =