日本海で伊勢エビ水揚げ 重量約500グラム かねまん上越水産で競り 柿崎漁港で初、県内4例目
上越市木田3のかねまん上越水産でこのほど、柿崎漁港で水揚げされた伊勢エビが競りにかけられた。同漁港で伊勢エビが揚がるのは史上初めてで、県内でも極めて希少な事例だという。
同社によると、伊勢エビは上越市漁業協同組合柿崎支所所属の漁船「建新丸」が捕獲。サケ用の刺し網にかかっていた。重量は約500グラムで、伊勢エビとしては大型の個体だという。2日に競りにかけられた。
伊勢エビが日本海側で漁獲されるのはまれで、県水産海洋研究所によると、県内では2003年に出雲崎で漁獲されたのが初の事例。2019年と2020年に佐渡で漁獲されており、今回の漁獲は4例目。
伊勢エビは浅い海の岩礁などに生息するが、幼生期間が長く、幼生は浮遊するため、西や南の海で生まれた幼生個体が海流に乗って上越近海へ流されてきた可能性が高い。近年になって漁獲例が出ているのは、海水温上昇により流されてきた幼生が越冬、成長できることが増えているからではないかと同研究所は推測している。一方で、現在の海水温では伊勢エビが本県近海で繁殖する可能性は極めて低いという。
記事参照元:上越タイムス電子版